卓球をやっている人なら誰もが一度は経験する悩みではないでしょうか？
練習ではフットワークをたくさんやって、自分でも「動けている！」と感じるのに、いざ試合になると足が止まってしまう、練習でできたことが急にできなくなる—。
今回は、その「練習と試合のギャップ」が生まれる根本的な理由と、今日からできる改善策を解説します。
理由① 試合で使わない「止まるフットワーク」ばかり練習している
あなたが練習でよくやるフットワークを思い出してみてください。
フォアとバックで1本ずつ、しっかり定位置に戻って「止まって」打つ切り返し練習。
3点フットワークで、1個1個のボールに対して「動いて、止まって」打つ練習。
もちろん、これらの基本練習は、体の使い方や打球する感覚を養う上で絶対に必要です。しかし、これができるからといって、試合で動けるかというと、別です。
狭いコートで速いペースでラリーが続く卓球では、ボールのところに毎回立ち止まって、じっくり構えて打つ時間はありません。
サーブを出してすぐに戻り、相手のボールに対して一歩踏み出し、次のボールに備えてすぐに動く。
ブロックをして、次のどこに来るかわからないボールに対して、動き続けながら対応する。
つまり、試合で使うフットワークは、「止まるフットワーク」ではなく、「動き続ける、連動したフットワーク」なんです。基本の練習ばかりで「実践用のフットワーク」を練習していなければ、試合で動けないのは当然なのです。
理由② 左右だけでなく「前後」の動きがおろそかになっている
卓球は、平面で左右に動くだけのスポーツだと思っていませんか？
卓球のコートは狭いですが、実は前後左右、そして斜めにも立体的に動く必要があります。
特に、前後（前進・後退）のフットワークがおろそかな人がとても多いです。
サーブ処理のために前に踏み込む。
深いボールを打つために後ろに下がる。
短いボールをレシーブした後、すぐに台から離れる。
左右の練習に加えて、前後のフットワークをしっかり練習することで
相手のサーブや、緩急をつけたボールなど、より多くの球に対応できるようになります。
前後の動きを練習する上で大切なのが、「空間を把握する力」です。
「ボールがこの位置に飛んでくるから、自分の体はこの位置に動かないと安定して打てない」という、体とボールの距離感を正確に掴む能力です。
前後左右のフットワーク練習を通して、この空間把握の力をしっかり鍛えることが、安定した返球に繋がります。
試合で動ける自分になるための「改善方法」
このギャップを埋めるために、まずやってみてほしいのは次のことです。
自分の試合をビデオで撮る！
自分の試合の動画を撮り、「自分が動けていない瞬間」を特定しましょう。「中に入った後の次のボールが取れていない」「ミドルを打った後のフォアに戻れていない」など、具体的な苦手な動きを理解することが最初の一歩です。
「苦手な動き」だけを徹底的に練習する！
苦手な動きがわかったら、それを解消するための練習をします。
例えば、「ミドルからフォアの動きが苦手」なら、その2点間の動きだけを、集中的に、ボールをたくさん使って反復練習します。
できないこと、苦手なことを一つ一つ潰していくことで、「練習ではできるが、試合ではできない」というモヤモヤは必ず解消されます。
ぜひ、この知識を今日の練習から取り入れて、試合で動ける自分に変わっていきましょう！
