卓球に取り組む多くの選手、特に若い選手たちは、華やかなドライブやスマッシュといった「試合で使える技術」の練習に夢中になりがちです。
一方で、地味で孤独な「素振り」や「フォーム矯正」といった基礎練習を、こう軽視していないでしょうか?
「地味な練習なんて時間の無駄だ」
「早く実戦的な練習がしたいのに…」
もしあなたがそう考えているなら、それは上達への道を自ら遠回りさせているかもしれません。
実は、この軽視されがちな地味な基礎練習こそが、あなたの卓球を支える「何があっても崩れない土台」を築く唯一の方法なのです。
自己流を続けると、なぜ上達が止まるのか?
多くの選手が中級レベルで伸び悩むのは、基礎が固まっていない「自己流」のフォームに原因があります。
自己流の卓球は、一見うまく打てていても、試合のプレッシャーがかかったり、体力的に疲れたりすると、すぐに不安定で崩れやすいフォームになってしまいます。
私が高校時代に直面したのも、まさにこの「自己流の限界」でした。
そして、それを根底から覆してくれたのは、ある一人の指導者との強烈な出会いでした。
「地獄の素振り」
私が高校に入った当時、周りの優秀な選手たちから出遅れていた私のため、2週間教育実習に来ていた韓国人卓球コーチがいました。
中学スタートのほぼ自己流だった私の卓球を、彼女のスパルタ指導が根底から覆したのです。
彼女の指導は容赦ありませんでしたコーチの指導は容赦ありませんでした。
「あんた、基礎が全然なってない!フォームも良くない!」
私に命じられたのは、華やかな練習ではなく、ただひたすら鏡の前での素振り。
毎日何百回もラケットを振り
「手打ち」の癖を徹底的に矯正する日々です。
その厳しさに、当時の私は「韓国人女性」という存在にトラウマを抱きそうになるほど委縮しました。
孤独で地味な練習に「これで本当に強くなれるのか?」と葛藤しましたが
1年後、再会したコーチの「おっ、よくなったじゃん!」という一言が、すべてを報いてくれました。
あの厳しい指導が、私の卓球に「何があっても崩れない土台」を築いてくれたのです。
厳しさが教えてくれたこと、そして二週間の宝物
この強烈な基礎矯正の体験は、時間が経つほどに、私の中で大切な財産となりました。
厳しさを超えた「大切な経験」
あの辛かった素振り、徹底したフォーム矯正こそが、遠回りなようで一番の近道だったこと。
そして、その指導を乗り越えたことで、私は卓球の技術だけでなく、粘り強さや忍耐力といった、競技を続ける上で不可欠な精神力を身につけることができました。
韓国人コーチの「あの時の厳しさが、今の私を作っている」と心から実感できる、貴重な体験となりました。
スパルタ指導へのトラウマを乗り越え、母校で後輩たちと関わった二週間。
あの高校時代の「2週間」があったからこそ、この二週間は私にとって、何物にも代えがたい宝物のような重い体験となったのです。


